元HPのRahul Sood氏インタビュー〜webOSはオープンソース化するべきである。

techcrunch.comが,VoodooPCのファウンダーであり,HPによる買収後はHPのCTOを務め,昨年11月に退社し,現在はMicrosoftのSystem Experienceジェネラル・マネージャーを務めているRahul Sood氏のインタビューを掲載しています。


screen-shot-2011-08-23-at-7-54-22-pm.pngFormer HP Global Gaming Head Rahul Sood Talks About Acquisitions, Brands, And Palm」内容はHPの最近の戦略変更やTouchPadのディスコンティニュー,買収,ブランド,Palmについてが主なテーマとなっています。

Q)TouchPadを救うためにHPは何ができたでしょうか?

・興味深い点がいくつかある。TouchPadは価格改定をした段階で完全に失敗した。

・この製品には100〜300ドルのどこかに市場があることが証明された。

・さらに,”孫子の兵法”という基本的なビジネスルールを引き合いに出すことになった。


”もし強者であれば避けるべし。

士気が高いのなら落胆させるべし。

控えめであるなら自惚れさせよ。

楽であるなら疲れさせよ。

団結しているのなら分離させよ。

彼らの弱点を攻撃し驚かせるのだ。”



・このTouchPadのケースではHPはAppleと真正面から挑んだ

おそらく正しいアプローチではない。特に完全にパンが焼き上がっていない時に発売したのであれば,なおのことだ。

・いずれにしても,Appleとは真正面から挑むべきではないし,その必要も無い。

・彼らは低価格を提示し,webOSを普及させることにより,市場を崩壊させ,次にアプリケーション,パートナーシップ,サーチ,ショッピングなどによる循環経済というバックエンドを構築することが出来た。

・彼らは最終的に,webOSをオープンソース化することにより,ビジネスの規模と盛り上がりを大きくすること,そして,エンタープライズ・カスタマーを満足させるしっかりとしたアプリ・モデルを構築することが出来た。

・TouchPadを成功させる多くの方法がある。しかし,時間,忍耐,形にすると言うビジョンが必要だ。



Q)HPはどこへ向かうのでしょう?アイディアはありますか?IBMと同じ道を辿るのでしょうか?

・”IBMと同じ道”という意味が”HP PSGがLenovoになる”という事であれば,その比較には賛成できない。

・HP PSGはびっくりするほど巨大なフットプリントを持っている。

・彼らの最大の強みは世界各国の市場でハードウェアとソフトウェアを販売できるポート(出入り口)があることだ。

・HPよりも大きなハードウェア・カンパニーは存在しない。

(中略)

・私の意見としては,エンタープライズを満足させる,というのは古い学校の考え方だ。

・企業は人々を満足させなくてはならない。そして,企業はそれに続く。なぜなら,それらの人々が企業を動かしているからだ。

・RIMはタフな時期を迎えている。なぜなら,競合相手が本物の人々を満足させているから。それはWall Streetでも,企業でもない。

・CNBCで,HPの役員が”HPの経営陣は最終決断にあたり,株主の利益を優先した”とコメントしたと報道されていた。

・私は,もし,顧客を興奮させるような美しい製品を作れば,株主が最終的に利益を得られると信じている

・私は,もし,株主を満足させようとするなら,顧客は苦しむことになるであろうことを信じている。

・もし,あなたが私に”HPはどこに向かっているのか?”と聞くのであれば,私はリーダーの言うことを聞き,それを理解するようにしてくださいと言うしかない。

・考えるに,彼らは解決するのに,かなり大きな問題を抱えており,多くの内部問題は複雑化している。そして,もし,あなたがそのストレス下にいたら問題を見落とすこともあるだろう。

(中略)


Q)Palmを買って,私たち全てのために走らせてくれませんか?あなたにはその資金がありますよね?

・考えるに,HPはwebOSをオープンソースするべきだ。HPを分割するというのはあまり良案ではないと考えている。

・私はVoodooを売ってもらえるようにHPに何度も話をして,いくつかの提案も出てきている。

・もし彼らがwebOSをオープンソースにし,Voodooを返してくれたら,私たちは何かを行うかもしれない。

・おそらく,Arringtonはいくつかの引き金をひき,私たちは一緒にビジネスを行う事が出来るかもしれません?

・最後に。HPは私に対して,最大のリスペクトをもって接してくれました。

・私は,Voodoo ENVYやHP Blackbirdのようなクールなプロダクトを開発し,HPの全体戦略を形作っているとき,非常に情熱的でした。

・私はHPを去ることを悲しみましたが,私には小さな選択肢しか残されていませんでした。

・私は,今私がいるところにとても満足しています。

・Microsoftのエンターテイメント・ビジネスは働いていて本当にクールな場所です。

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この記事はPalmFan.com(2011年8月27日 土曜日分)に掲載したものをブログエントリー化したものです。

M.Hirose

A.K.A author of palmfan.com

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